先日Threadsで先駆けて投稿したのですが、以前から存在だけは知っていた、週に2回それぞれ午前と午後しか空いてないという近所にある珍妙な古物屋をなんとなくのぞいてみたら、ものすごく雑多な雰囲気で古書から食器から古着に至るまで色んなものが置いてあり、ガラクタ蒐集家(?)としてはたまらない宝探し感満載の雰囲気の場所がありました。そんな中で面白いコートを2着見つけたので、今回はそのうちの一つのお話です。
PIACENZA Balmacaan Coat

PIACENZAは1733年に、イタリアの毛織物の産地として有名なビエラに創業した、非常に歴史のある毛織物メーカーです。金属の針ではなくアザミの実によって生地を起毛させることにより、より繊細で滑らかな質感を生み出しているというのが特徴です。

僕の記憶のなかで勝手に、ピアチェンツァはあくまでテキスタイルメーカーだと勘違いしていたのですが、調べてみるとどうやらオリジナルの製品も作っています。ただ、今現在のウェブサイトではコートのラインナップは見当たりませんでした(念のため下にリンクを貼っておきます)。

ちなみに袖裏のみがついており、コート全体に裏地は付いていません。外側からの見た目に反して非常に軽い着心地となっています。素材は先ほどのタグの通り、アルパカキャメルウールの混合となっており、カシミヤとは違うなんともいえない独特の触り心地とふわふわ加減です。ピアチェンツァが工場も持っているのか、どこかに委託しているのかわからないのですが、単純にコートとして考えてもすごく良い仕立てが施されています。着心地も非常に柔らかく、去年は少しミリタリージャケット一辺倒気味だったカジュアルコーデをアップデートできそうです。

購入先の古物商ではコートが一律10€(当時のレートで約1700円)という事でした。少しベルトに引っ掻き傷があるという事を考えてもかなり良いお買い物だったのではないかと思います。特にこういったバルカラーコートなんかは、くたびれてなんぼみたいな所もありますので、ガンガン使っていきたいと思います。
いかがでしたでしょうか。少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。もしよければ前回の古着ディグ日記もぜひチェックしてみてください。

