こんにちは。前回紹介したチェスターフィールドコートに引き続き”街の隠れたサルトリア”の第三回となります。何気なく街の古着屋を散策していたところ、まさにシンデレラフィットと言えるような素敵な出会いがありました。それが今回紹介するG.VIGLIANTIのブレザーになります。
G.VIGLIANTI NAVY BLAZER

今回紹介するこちらのブレザーはネイビーのフランネル生地によって仕立てられた秋冬用の物になります。タグに記載されているG.VIGLIANTIはローマの仕立て屋のようですが、残念ながら全く情報を見つけることができませんでした。恐らく今は残っていないサルトリアになります。また、こちらのジャケットは1987年にDott. Saladino氏に向けて仕立てられたもののようです。

まず注目すべきはその仕立てです。個人的には一つ一つのディテールが緻密に作られており、非常に完成度の高いジャケットだと思っています。具体的に一つずつ見ていきましょう
ラペル周り


まずなんと言ってもジャケットの顔であるラペルですが、しっかりと立体的に作られています。何より芯地が非常にしっかりしているので、着ると非常に美しいフォルムが形成されます。勿論ハ刺しも抜かりありません
肩周り

肩周りも非常に構築的で、コンケープドショルダーになっています。ナポリやミラノのスタイルよりもより色濃く英国仕立ての影響を受け継いでいることがわかります。
“ミラノスタイル”って結局なんぞや?ミラノのセレクトショップ”TINCATI”のオリジナルブレザーを”Brioni”のブレザーと比較しながら考察してみた。
ボタンホール



このジャケットに関して最も気に入っているのがこのボタンホールです。ガチガチに引き締められていつつも柔軟さを併せ持つこのボタンホールがなんとも美しいと感じます。100年ボタンをかけ外ししてもへたらないんじゃないか?というくらい強靭な印象です。
ポケット


ポケットも非常に丁寧に作られています。胸ポケットはブリオーニの物に形が少し似ている印象があり、ナポリスタイルなどに比べて少し情報が少ない”ローマンスタイル”のらしさというのがこう言ったところにあるのかもしれません。
ポケット裏地

細かい話なんですが、表と内両方のポケットの裏地がこのようにトリコロールになっていました。おそらく裏地生地の端を使ったのかと思いますが、こういう所にサルトリアメイドらしいこだわりを感じます。
素材と着心地
素材に関してはなんの情報も見つけられませんでした。その為、残念ながらウール100%なのか、それともカシミヤなのか、はたまた混紡されているのかを断定するのは難しいところです。ただ表面はとても滑らかで品のよい光沢があります。その手触りから察するに、いずれにせよ非常にクオリティの高い生地であることは間違いありません。
そして着心地も非常に素晴らしいです。しっかりと芯地が使われていて重量があるジャケットでありながら、着ると非常に軽やかで動きやすいです。職人の腕の見せ所はまさにここにあると素人ながらに思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。イタリアにはまだまだ見知らぬサルトリアの作品が眠っていますので、さらに発掘していきたいと思います。また、他にも色々な記事を書いておりますので、お時間ありましたらお読み頂けますと幸いです。


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