僕が通っていた中学は制服があったのですが、その組み合わせがネイビーブレザーにグレンチェックのグレーのトラウザーズ、そして白のポロシャツというものでした。今考えるとなんでシャツではなくポロシャツ?と疑問に思います。別に組み合わせに文句を言いたいのではなく、学校の制服として考えるならシャツを着てネクタイでも絞めた方がいいのでは?と思います。なにはともあれ、その頃の僕の頭にはポロシャツはどうしてもダサい制服のイメージが張りついていて、クラシックスタイルに興味を持ち、”LACOSTE”や”FRED PERRY”などを知り出してからも、どうしても着こなしそのものに対しては難しさを感じる時があります。
ポロシャツの生み出す妙な雰囲気

はじめに言っておかなければいけないのが、僕は決してポロシャツが嫌いなわけではありません。例によってしっかりラコステ収集はしていますし、特に暑い日はポロシャツを手に取る場面がたくさんあります。ただ、自分の中でどうしてもおしゃれに着こなせるイメージが湧きません。

原点に立ち返ってみるとポロシャツって諸説ありますが、ルネ ラコステ氏(Wikipediaより)によってテニス用の運動着として生まれたわけですよね。ということで、1930年のテニスウェアについて調べてみると、どうやら合わせていたのは白のロング丈のトラウザーズに、キャンバスにゴム底のテニスシューズとのこと。そこからテニスの競技としての進化共にアップデートを繰り返して今に至るとの事。テニスは貴族のレジャーとして始まったというルーツがあるので、例えばラコステ氏がポロシャツを考案した当時などはシャツは襟付きである必要があったり、現代でもウィンブルドンなどは服装規定がしっかりしていたりと、所謂エレガントさみたいなものが求められることは納得できます。
元々の使用方法に則って着るのが1番ナチュラルであるということを前提に、今日の日常着としては様々なことが考えられるわけです。例えば同じようにカジュアルなデニムと合わせて見たり、逆に少しフォーマルな革靴を合わせてみたり、ボタンをあえて閉じてみたり。少し乱暴かもしれませんが、白以外の無限に存在する色のポロシャツ自体が原型からすると亜種と言えるのかもしれません。
それらは組み合わせによってオシャレに魅せる事はできると思いますが、シックに魅せようとするのは難しいのではないかと個人的には感じています。なんとなく、ポロシャツの間で差別化を図るのが難しいと思うのです。
例えば同じカジュアルなアイテムといえばショートパンツがありますが、こちらはパンツそのもののディティール次第で様々なテイストが表現できるような気がするんです。その難しさを克服するにはきっとまだまだ修行が必要なのでしょうね。
「休日のお父さんみたい」ってのは言い得て妙?
先ほどの写真をみていただいたら分かると思うのですが、僕の所有しているラコステはカジュアルな色の率が高いです。というのも、個人的にはスポーツウェアとしての要素を活かして着た方がしっかりくるからです。
例えば、近所のスーパーに買い物に行くとか、ちょっと友達とその辺の適当なBarでコーヒーを飲むとか、そう言ったカジュアルなシーンでこそ活きる洋服だと思います。僕の中では若者がバスケットボールやサッカークラブのシャツを着て友達と駄弁ってるような感覚と同じなのです。
極論、休日のお父さんに見えるようなスタイリングは、街着としてポロシャツを着る際のある種の基本形になりうるのではないかとさえ思っています。ただ、ポロシャツはルーツ故のエレガントさがTシャツよりも強いため、そこからオシャレに見せるためには別の工夫が必要なのかもしれません。
ジャケットの下に着る?
結論から言うともちろん着れますよね。そもそも、単品ジャケットって「Sports Coat」や「Sports Jacket」なんて呼ばれる通り、本来すごくスポーティな物なんですよね。
ただ、ポロシャツと合わせるのにツイードのジャケットなんか着ると変だと思います。季節感が合わないというか、用途が違いすぎると言うか。要するに素材感だけが問題だと思います。

例えばリネンやコットンでできたジャケットであれば何も考えずともしっくりくると思います。逆に梳毛のカシミヤとかどう考えても合わないですよね。例えばこんな感じで、僕自身もリネンのジャケットとは合わせたりします。
ただ、個人的にはネイビーのブレザーとポロシャツを合わせることはあまり多くはありません。僕の好み的に春夏にブレザーを着る場合はなんとなくシャツ系を合わせたくなります。もちろんナシではないので、お好きな方や似合う方はガンガン合わせちゃいましょう。
どんなポロシャツを選べばいい?
一言で片付けてしまうと「お好みで」となってしまうのですが、個人的なおすすめはやはりラコステです。僕の中でラコステのポロシャツってなんとなく素朴な印象があるんですよね。フレッドペリーやラルフローレンなんかのポロシャツはどちらかというとイケイケなすこしオラついた雰囲気を感じます。なんのことを話しているんだかと言われそうですが、あくまで主観的な話です。
個人的にはフレラコと称されるフランス製のヴィンテージの物が注目されていますが、最近思うのは現行もヴィンテージもどちらも良さがあります。あまり年代などは気にせずに気に入った色と形で買うのが1番良いと思います。ただ、淡い色合いのものはフランス製のものの方がが色のニュアンスが独特で個人的には好きです。
ちなみにおまけ情報ですが、イタリアの古着マーケットではフレラコもそうでないものもあまり区別がついていません。なので、もしフレラコを見つけられたらラッキーです。

まとめ
結論、好きなように着るのが1番ですね。なんて言ってしまうと元も子もないのですが、ちゃんと由来と基本形さえわかっていれば後はなんでもいいということだと思います。これからもポロシャツ収集は続けますし、自分なりにどうやって着るのがいいのかを考え続けるのだろうと思います。
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