もう服装に迷わない! “クラシックコンサート”のメンズファッション完全ガイド|上品に魅せられるおすすめコーデ10選

コンサートはコンサートでも”クラシックコンサート”となると「何着ればいいの?」っていう疑問を持っている方が思いの外多いようです、実際クラシック音楽と聞いて、厳かな雰囲気を感じる人は多いのではないのでしょうか。

なんとなく雰囲気だけでお堅そうに思われていますが、ぶっちゃけ「なに着ても良い」というのが正直なところです。そもそもクラシック音楽と一括りにしてしまっていますが、クラシック音楽の歴史とは即ち、西洋音楽の進化の歴史な訳で、それは少なからず、社会全体の近代化の動きとも密接に繋がってるわけです。実際、モーツァルトがブイブイ言わせていた頃は、貴族の間でカツラを被って小麦粉で白くデコレーションをするのが流行っていたわけですが、ブラームスが台頭している時代にそんなことをする人は殆ど残っていません。音楽は時代と共に進化し続けて、現代に至るまで繋がっているのです。となれば、装いも時代に合わせてアップデートされて然りなのです。「Tシャツなんて着ちゃだめだよ!」なんてのはもはや現代においてナンセンスです。

クラシックコンサートにおけるドレスコードについての是非を問う

ただし、特別な催しなどでは「ブラックタイ」といったドレスコードが指定される場合もあります。その場合は公演の案内に従ってください。服装が気になるときは、チケットや主催者・会場の案内を一度確認しておけば安心です。

でも、せっかくならおしゃれしたい!

そうはいっても「せっかくのお出かけだし、少しおしゃれをしたい」という気持ちもありますよね。「気にしてないんだけど、でもちょっとそれっぽく見られたい」という微妙な気持ちは、洋服愛好家として大変よくわかります。

そこで今回は、僕が「演奏会に行くならこんなふうに着たい」と思う男性向けのコーディネートを、私物を使って季節ごとに紹介します。ここから先は、コンサートに入るための服装の条件ではなく、装いも楽しみたい方への提案です。ネクタイやジャケットを新しく買い揃える必要はありませんので、手持ちの服で取り入れられそうな組み合わせを探してみてください。

まず押さえたい基本の3スタイル

まずは、スーツやブレザーを使った基本の3スタイルから紹介します。僕自身がこうした服を好きなのと、少しきちんと装いたいときに、組み合わせを考えやすいからです。

ネイビーやグレーを軸にした配色は季節を問わず使えますが、生地の厚さや通気性は気候に合わせて選んでください。仕事で着ているスーツや、手持ちのジャケットを使っても十分楽しめます。

1.ネイビースーツスタイル

クラシックコンサートにおすすめの男性の服装。ネイビースーツのコーディネート

さて、まず最初のコーディネートですが、ネイビースーツです。「え?仕事着じゃん?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、スーツを着ているっていうだけで普段の2倍くらいはカッコよく見えたりします。写真ではなるべくシックにまとめるために、ネイビーとホワイト、小物類でブラックと、非常にシンプルにしています。このスタイリングはどちらかというと夜に行われる演奏会におすすめです。

2.グレースーツスタイル

クラシックコンサートにおすすめの男性の服装。グレースーツのコーディネート。

グレースーツもネイビースーツ同様、仕事着としては勿論「エレガントに見せる」という一点において非常に効果的です。このスタイリングは先ほどのものよりも少しだけカジュアルに、サックスブルーのシャツにグリーンのネクタイを締めています。

こちらはどちらかというと昼向けのコーディネートになります。さっきと何が違うの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、最大の特徴は「シャツの色」です。場合にもよりますが、イベントや何やらは基本的に夜に行われるものの方ががよりフォーマルです。ホワイトシャツの方がサックスブルーのシャツよりもフォーマルなので、より夜のイベントに適しています。

実際、イタリアでもコンサートなどでは時間帯によってシャツの色の傾向が少し違います(ちなみに、スーツの色はシャツよりもバラエティ豊かですが、夜になると暗くなる傾向があります。そのためミディアムグレーよりネイビーを着用している方が多いです。)。スーツの色はもちろんですが、どちらかというとシャツの色で昼向けなのか夜向けなのかを考えてみるのも楽しいかもしれません。

3.ブレザースタイル

クラシックコンサートにおすすめの男性の服装。ブレザーコーディネート。

スーツ以外の基本形としておすすめなのがブレザースタイルです。最も使いやすいのは「ネイビーのブレザーにグレーのスラックス」という組み合わせです。ネクタイは少し派手なストライプを合わせたり、靴を紐履ではなくローファーにしてみたり、ポケットチーフも先ほどより少しだけ華やかなペイズリー柄の物を、パフドスタイルで入れています。

今回は淡い水色と白のストライプシャツを合わせて、スーツよりも少しくつろいだ雰囲気にしています。もっとすっきりとまとめたければ無地の白シャツに、さらに気軽に着たければネクタイなしにしても大丈夫です。まずは手持ちのシャツで試して、気に入ったバランスを探してみてください。

ネイビーのブレザーは、素材や形によっても雰囲気が変わります。選び方が気になる方は、手持ちの紺ブレを比べた記事も参考にしてみてください。

春夏のおすすめ

さて、次は春夏向けのコーディネートです。気候的な問題もありますし、春夏の洋服は秋冬に比べてカジュアルになる傾向があると思います。先ほどの基本の3スタイルよりも、春夏は少しラフな雰囲気を楽しむのも良いと思います。

1.ブレザースタイル

春夏の季節のクラシックコンサートにおすすめの男性の服装。ブレザーを使ったカジュアルなコーディネート。

おなじブレザースタイルでも、先ほどのものより、全体的にカジュアルにコーディネートしてみました。シャツをシャンブレーシャツ(もしくはデニムシャツでも可)に変えて、靴もブラウンに。そしてホワイトジーンズを合わせる。ただ、一応少しカジュアルなネクタイを合わせることによって、Tシャツやポロシャツを着るよりもエレガントに見せています。もちろん、ネクタイなしでも成立するので、気軽に挑戦できると思います。

2.リネンスタイル

春夏の季節のクラシックコンサートにおすすめの男性の服装。リネン素材のコーディネート。

春夏の定番といえばリネン素材ですよね。ジャケットとパンツをリネン100%の素材で作られたものを選び、インナーにオックスフォード生地のプルオーバーシャツを合わせたコーディネートです。ここまでのスタイリングに比べて、カジュアル感が一気に増したと思いますが、それでも襟付きのものを選んでいるおかげで、一定の上品さは保たれていると思います。素材感の相性だけ気をつければ、比較的簡単に真似できるコーディネートだと思います。

3.スニーカースタイル

春夏のクラシックコンサートにおすすめの男性の服装。ジャケットとスニーカーコーディネート。

リネンコットンのジャケットにカジュアルなシャツ、ジーンズ、スニーカーを合わせたコーディネートです。スーツほどかしこまらずに、少しおしゃれをして出かけたいときには、こんな組み合わせも楽しめます。

僕なら、ジャケットと合わせるスニーカーには、アディダスのスタンスミスに代表される、装飾が少なくすっきりした形のものを選びます。靴の形や色を控えめにすると、ジャケットとのバランスを取りやすいからです。これはコンサートの決まりではなく、僕が服を組み合わせるときの好みです。

秋冬のおすすめ

秋冬は春夏よりも少し合わせ方の幅が広がると思います。また、個人的にはなんとなく、クラシックコンサートのシーズンは秋から春にかけてというイメージもあります。さて、一つずつ見ていきましょう。

1.スーツスタイル

秋冬のクラシックコンサートにおすすめの男性の服装。スーツコーディネート。

春夏向けでは触れなかったスーツスタイルになります。これはあくまで僕の独断と偏見なんですが「春夏向けのスーツ」って、いろんな洋服を着慣れている人でないと、結構難しいと思います。

例えばリネンやコットンのスーツは明るい色が定番ですが、オフホワイトのスーツを着て山手線に乗れる人ってどう考えても上級者ですよね。逆に、ネイビーやブラックのリネンスーツなんかもめちゃめちゃカッコいいですけど、ちょっと小慣れていないと、合わせるのが難しいと思っています。

その点、秋冬のスーツは着やすいです。起毛していたり、分厚い生地を選べば良いだけで、基本的な配色はフォーマルな物とさほど変わらないと思います。

さて、話を戻していきましょう。こちらは若干ブラウンがかったグレーのスーツのコーディネートです。チェック柄だったりと難しそうですが、シンプルにサックスブルーのシャツと、ダークブラウンのウール素材のネクタイ、ブラウンの少しカジュアルなダブルモンクストラップの靴を合わせています。なんとなく全部ややこしいアイテムに見えますが、ポイントは色合わせです。似たような色を合わせてしまえば、そこまで難しいコーディネートではありません。例えばネクタイはシルクのものでも、スーツの柄も無地や別の柄でも、モンクストラップではなく紐履を合わせても大丈夫です。ただ、こう言った厚手のスーツは秋冬ならではの暖かい上品さを生み出すことができると思います。

2.カジュアルスーツスタイル

秋冬のクラシックコンサートにおすすめの男性の服装。スーツとタートルネックニットのコーディネート。

秋冬のスーツの楽しみ方として、タートルネックのニットを中に入れる合わせも鉄板です。特に、こう言ったグレーのシックなスーツにブラックをはじめとする深い色のタートルネックのニットは非常に相性がいいです。今回はダークグリーンを軸にコーディネートを組んでいますが、アイテムも少ないので非常に再現性が高いコーディネートとなっています。

3.フランネルジャケットスタイル

秋冬のクラシックコンサートにおすすめの男性の服装。のジャケットコーディネート。

先ほどの春夏編で紹介したリネンスタイルの秋冬版とも言えるコーディネートです。カジュアルなフランネル素材を使った上品なベージュ色のジャケットを中心に、それぞれ配色を合わせて行ったというスタイリングです。暖色は当然暖色に合わせやすいので、ややくすんだ赤色のネクタイを合わせています。

一見派手に見えますが、落ち着いた色合いが多いのでそこまで目立たなかったり、コットンスラックスはホワイトジーンズでもよかったり、シューズもローファーでもよかったりと、比較的再現が簡単なコーデになっています。

4.カジュアルジャケットスタイル

秋冬のクラシックコンサートにおすすめの男性の服装。カジュアルジャケットとモックネックのコーディネート。

さて、秋冬編で最もリラックスしたコーディネートがこちらになります。カジュアルなチェック柄のジャケットにモックネックのニット、白のコットンパンツにブラウンのローファーを合わせています。一見派手に見えるジャケットやカジュアルなアイテムも、色合わせを気をつけるだけで上品さを保つことができます。もちろん、モックネックがタートルネックに変わっても成立しますし、例えば極端な話ジャケットがネイビーブレザーに変わっても大丈夫です。

クラシックコンサートでおしゃれに見せるポイント

さて、ここまでクラシックコンサートにおすすめな「おしゃれコーデ」を紹介してきましたが、コンサートに限らず普段から洋服を選ぶ際に意識するべきは、ズバリ”サイズ感”です。特にこういった場面のように、上品な雰囲気を出すことを狙いたい場合は、なるべく体にフィットする洋服を選ぶのが一番です。最近では洋服の青山のようなスーツ量販店も感度の高いスーツを既成品としても販売していたり、比較的安価にパターンオーダーを楽しめるサービスを提供したりと、昔に比べてサイズの合う洋服が見つけやすいのではないかと思います。

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また、既製品を買う際に、ただそのまま買ったものを着るのではなく、袖丈をほんの少し調整してみたりと微調整を加えるだけでも、同じスーツが全く見違えて見えたりします。もちろんそれは新品のみならず、皆様のワードローブの中の洋服も同じです。もしよければチェックしてみてください。

コンサートの服装で、一つだけ気をつけた方がいいこと

コーディネートとは少し話がそれますが、コンサートにいく際は音がなる服を着用するのはなるべく避けた方が良いです。例えば、無限のシルバーアクセサリーをつけていたり、ナイロンのシャカシャカウィンドブレーカーを着ている場合など、意識せずちょっと動くだけでも音がでます。コンサートホールは非常に音が響きやすい空間になっていますので、悪気がなくてもかなり目立ちます。今回紹介したコーディネートはなるべくそう言ったことが起きないように考えてみましたが、お出かけの前に、少しだけ確認してみることをお勧めします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。クラシックコンサートの非日常感をとことん楽しむためのコーディネートをお届けしてきました。例えば今回紹介したコーディネートを軸に、アイテムをずらしてみたりとコーディネートを楽しんでください。そして何より、コンサートが素晴らしい体験になることを願っています。もし、アイテムの詳細やコーディネートについて何か気になることがある場合、コメントなどでお気軽にご質問ください。

演奏会のあとに食事へ出かけるなら、イタリア的ディナーコーデの紹介記事にも、今回の装いから応用できる組み合わせがあります。なお、この記事は客席で鑑賞する方向けです。舞台に立つ際の服装を探している方は、演奏家向けの舞台衣装ガイドをご覧ください。

干梅 太郎

イタリア在住のピアニスト。クラシック音楽と、イタリアの古い服について書いています。
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