クラシックスタイルに合わせる靴というとやはり靴専門ブランドが手がけるドレスシューズが基本となりますが、その中でも異色の存在として存在感を放っているのが、今回紹介するGUCCIのビットローファーになります。メゾンブランドが生み出した新たなクラシックの在り方として、長年注目されている靴かと思います。私物を交えて詳しく見ていきます。
GUCCI Mocassino Horsebit

GUCCIは1921年にイタリア、フィレンツェにてGuccio Gucciが英国スタイルのラゲージやバッグ、馬具などを制作する工房兼ショップとしてオープンしました。その類い稀ない技術に裏打ちされたクラフトマンシップが評価され、やがて世界中で評価されるラグジュアリーブランドとしての歩みを進めました。
GUCCIの飛躍において最も重要な時代であった1940年代〜50年代には代表的な作品として二つのアイコニックなアイテムを世に送り出しました。まず1947年にバンブーをハンドルとして用いた画期的なバッグを生み出し、今もブランドを代表するハンドバッグとして知られています。そしてもう一つが今回紹介するビットローファーになります。1953年にニューヨークに大々的に支店を出したGUCCIは、1950年代にアイビーリーガーの必須アイテムとして愛されていたローファーに、馬具に使われているビットの意匠を取り入れたビットローファーを生み出し、瞬く間に顧客の心を掴みその人気を高めました。尚、当時GUCCIのOEMとしてこのビットローファーを手がけていたのは当時ファクトリーとして機能していたEnzo Bonaféでした。

こちらのビットローファーは黒のスエード素材が用いられており、表革の物よりもより一層カジュアルな雰囲気があります。また、トゥボラーレ製法で作られており、マッケイ製法よりもまして、まるでスリッパを履いているかのような履き心地です。
英国、イタリア共に様々なブランドの本格靴も履いてきましたが、GUCCIのビットローファーは独特の存在感を放っております。そのエレガントなフォルムとビットという他の靴にはないアイコニックな装飾のカジュアルさが絶妙なバランスを齎し、いろいろなスタイリングに合わせられる圧倒的な汎用性があります。また個人的には足に合っているのか非常に履きやすい事もあり、もう一足持っている茶色の表革の物と共にかなり重宝しています。着用し過ぎてかなり使用感が出てしまっていますが、手入れをしつつこれからも履いていきたい一足となっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。お楽しみ頂けましたら幸いです。GUCCIのビットローファーは一足持っているだけでスタイリングを新鮮に見せてくれる特別な一足です。特に90年代までのデッドストックなどは品質もとても良い物が多いです。もしお持ちでない方はぜひ一度手に取ってみてください。

