前回のディグ日記でお話しした古物商での2着のコートとの出会いの後半戦という事で、まだお読みになっていない方は合わせてお読みいただけると幸いです。さて、今回紹介するのは、クラシックスタイルの愛好家としては注目のフランスの名ブランドである”レノマ”のバルカラーコートになります。
renoma PARIS Balmacaan Coat

renoma PARISは1963年にデザイナーのMaurice Renomaよって設立されたファッションブランドです。60年代当時にそれまでのファッションのルールから離れた独特のスタイリング提案などが評価され、Yves Saint-LaurentやSerge Gainsbourgなど名だたる著名人が顧客として足を運んでいました。
イタリアでは古着屋に行くとヴィンテージのジャケットなどを割とよく見かけるのですが、少し独特なシルエットを持っており個人的にはかなり好きです。

このコートはボローニャのショップに向けて別注で作られたもののようです。残念ながらこのお店については全く情報が手に入れられませんでした。
少し年季が感じられなくもないですが、それでも状態は綺麗で、仕立てその物も良くできています。特徴的な点として比翼仕立てになっており、バルカラーコートとしてはフォーマル寄りになっています。また、ベルトのバックルも黒のレザーによって作られています。全体的にパッとみた雰囲気と比べて、凝った仕様になっています。

The ネイビーのコートといった感じで、これといってすごく特徴があるわけではないのですが、全体的な雰囲気はとても気に入っております。実はネイビーのバルカラーコートはすでに持っていたのですが、そちらは光に当たると那須紺のような色合いになるのと、バックル使い分けができるという事を考えて購入に至りました。前回記載した通り、なんせ価格が10€(当時のレートで約1700円)という事もあり、購入しないという選択肢がありませんでした。こういった思わぬ出会いをするたびに「もう二度とこの地を離れられないんじゃないか?」と感じさせられます。
いかがでしたでしょうか。少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。もしよければ過去の古着ディグ日記もぜひチェックしてみてください。

