皆様は旅に出る際、どんな靴を選びますか?普段履き慣れた靴、ここぞという時のお気に入りの靴、それとも現地で購入?色んな考え方があると思います。僕の場合、旅を支えてくれる靴は頑丈で、無骨で、それでいて少しばかりの上品さを醸し出すような物が好きです。そんな都合のいい靴があるかよと思ってしまいますが、今回ご紹介する”Church’s”の靴はそれを叶えてくれる魔法の靴(?)となっています。
Church’s Ryder

Church’sは1873年にイギリス、ノーザンプトンにて創業した老舗シューズファクトリーです。1999年にPRADAグループに買収されるまでは創業家が経営を続けており、良心的価格とクオリティのバランスから、英国靴を代表するブランドとなっていました。
とは言っても、その頃僕野山を駆け回るクソガキだったので、残念ながらびっくりするくらい高くなってしまった後しか知らないのが残念な点です。買収の影響と、原材料費の高騰などから、しかたない部分もあるのかもしれませんがね。とはいえ、未だその知名度は健在で、イタリアでも未だに英国靴といえばChurch’sです。

Ryderはカジュアルなチャッカブーツの定番として知られる、Church’sの人気モデルの一つです。ダニエル クレイグが演じたジェームズ ボンドが「慰めの報酬」で着用していたことでも有名ですね。
僕の個体は四都市のもので、イタリアに移る前に「最後の日本だ」などと訳のわからない理由で街をぶらぶらしていたところ、たまたま新古品のような状態の物が、破格で売られていたので「スエードだし甘宮になるじゃん!」ということで購入しました。所謂旧チャーチや旧旧チャーチのようなプレミアではありません。ただ、買収後に他の73ラストなどが変更されてしまった中、この靴に使われている81ラストは、当時から今に至るまでずっと変わっていません。全体的に非常に丸いシルエットで、イタリア靴などと比べると少し野暮ったいかもしれませんが、品格の感じられる味のあるラストです。

実はこのラスト僕の足にあまりあっていないのか、いつもすこしだけキツく感じます。サイズを大きくすると今度はぶかぶかに感じたりと、なかなかサイズ選びが難しいです。僕の所有しているものは75 Fとなっていて、足の爪を極限まで切っていれば痛くならないという何度も絶妙なバランスを保っています。
実は、同じラストが使われているバーウッドをカジュアル兼雨靴として所有していたのですが、そちらは一生馴染むことがありませんでした。ライダーはチャッカブーツなので、バーウッドに比べると少し融通が効く印象があります。
ただ、僕の場合多少フィッティングに問題はあれど、それでも歩きやすさはピカイチです。特に、イタリアは石畳の凸凹道だらけなので、レザーソールの薄っぺらい靴よりも、ライダーのように力強く分厚いクレープソールはクッション製がとても良いです。また、スエード素材ということもあり、僕のレパートリーの中では完全に雨靴としての機能を果たしています。もちろん、遠出をしなければならない時も、夏以外はこの靴を選びがちです。理由は至極単純で、比較的どんなスタイルにも合わせやすいのと、一日二日連続で履いても何とかなるという信頼のためです。ただ、クレープソールの劣化が凄まじいので、正直なところ、ソール交換する際は通常のラバーソールにしようか悩んでいる所です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。Church’sはもちろんそれ以外のブランドでも、個人的にチャッカブーツはカジュアル靴として非常に汎用性が高いと思っています。特に、秋冬のシーズンでは活躍間違いなしなので、まだお持ちでない方は是非探してみて、気に入ったものを一度試着してみてください。また、他にも所有している靴についてレビューしていますので、暇つぶしにお読みいただけますと幸いです。
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