“古着”好き必見! イタリア旅行で掘り出し物を探すための古着探しの極意

こんにちは。Threadsで何かいいテーマがないかなと投稿してみたところ「イタリアでの”古着”のディグり方を知りたい」と言うコメントを頂きました。ありがとうございます!!そこで今回は、現地在住者の僕が普段イタリアで古着を探す際に気をつけることや、お店の探し方などのチュートリアルを共有したいと思います。旅行などでちょっと古着屋に寄ってみたりしたい方は、是非最後まで読んでみてください!

古着を探す際の基本事項

“古着”とは全く関係のないナポリの遠景。
ナポリの風景

まず、いくつか基本的なことを押さえておきましょう。日本でも全く同じことが言えると思いますが、古着屋という特性上、品揃えがとにかくランダムなので、確率を上げるにはひたすら数をあたるしかありません。足で稼ぐんや!

とはいっても、星の数ほどお店はありますし、時間は限られていますよね。もちろん訪れる街によっても状況が違います。その為、ある程度お店を絞らないといけませんよね。そこで、まずは僕が古着屋を探す際に注目してる点などを解説します。

地域の特性を知る

“古着”とは全く関係のないヴィットーリオエマヌエレ2世のガレリエ ミラノ
インスタ映えの聖地

これは非常に重要です。イタリアは旧市街が今でもたくさん残っているので、全体的に日本よりも街がコンパクトに作られています。なので、所謂高円寺のような古着街と言う発想のエリアが少なく、あっても密度がまったく違います。また、地域によって集まってくる人や、住んでいる人の傾向もかなり違います。例えば、お金を持った40代以降が集まっていそうな場所には、ラグジュアリーなお店はたくさんあっても、捻りが効いた面白いお店を見つけるのは困難を極めます。メインの顧客層はとにかくラディカルシックな雰囲気を作れば喜ぶ人々なので、洋服好きが洋服屋に期待するような、癖のある工夫はあまり生まれない傾向にあります。

良さげなお店を探す方法はたくさんあるといえばあるのですが、一番簡単でお勧めなのは、街の中で学生が屯している地域を特定することです。例えば、その町で一番有名な”公立の大学”を探してみると、その近くは比較的学生向けのエリアとなっている場合が多いです。尚、イタリアに限らずヨーロッパ全体において、私立大学は基本的に小規模な場合が多く、基本的にはお金持ちしか行きません。なので、この場合はあまり当てになりません。

また、イタリアを歩き慣れていない場合はあまりお勧めはしませんが、郊外の比較的治安の悪い煩雑とした地域のお店は、よりカオスで実は一番探し甲斐があったりします。例えば、そういった地域ではサルトリアの仕立て服などは悲しきかな、爺さんの衣服として捉えられるので見向きもされません。物の価値とは捉え方人によって180度変わるのは世の常ですよね。

ネットの治安情報は本当?現地のリアルな目線による “イタリア旅行” の際に気をつけるべき注意点

色んな種類の古着を一度に探さず、焦点を絞る

日本でもそうだと思いますが、何を探したいのかにもよって選ぶお店が変わってきます。一番簡単なのはラグジュアリーブランドのヴィンテージアイテムを探したい場合です。割とどこに行っても見つけられますし、それこそ、古い鞄なんかを扱っているお店はすぐ見つけられます。ごく稀に偽物が混じっていたりするので気をつける必要はありますが、それでも現在ではかなり少なくなっています。それ以外の場合は、とにかく欲しいアイテムの分野に興味がなさそうな人が集まっているお店に行くのが良いです。

例えば、カルーゾのようなファクトリーブランドのテーラードジャケットが欲しいとします。基本的に10代から20代前半の若者はそういった服には(非常に誠に残念ながら)興味がない傾向にありますよね。なので、あえて若者が集うところに行きます。逆に、カジュアルなワークウェアや軍物なんかが欲しい場合は、街のマダム達が集うような所に行きます。

今までの経験上、イタリアの古着屋の品揃えは、どこもあまり整理されていない印象があります。デニムばっかり売ってるお店なのに、何故かイブサンローランのヴィンテージのセットアップが「ポンッ」おいていたりします。あえて狙ってとかではなく偶然見つけて、誰か買うだろう的なノリで置いている感じです。その為、あえてお目当てのものと関係なさそうなお店に入ってみると、訳のわからない値段で売られている、所謂「掘り出し物」を見つけることができます。

お宝の様な古着が効率良く見つかるお店選び

“古着”とは全く関係のないボローニャの旧市街。

さて、くどくどと誰もが知っていそうな小手先のテクニックについて説明してきましたが、皆様が一番気になっているのはここじゃないでしょうか。まず、基本的に観光地にあるお店は避けてください。世界中どこに行ってもそうだと思いますが、地元の人が通うお店が良いお店という傾向にあります。それでは一つずつ説明していきます。

チャリティーショップ

ご存知かと思いますが、一応簡単に説明いたします。チャリティーショップとは福祉活動や慈善事業団体が地元の人々からの寄付品などを、活動資金の一部にするために売る、非営利団体です。

元々は英国で始まった文化の為、もちろんそのすぐ近くのヨーロッパでもこういったお店がたくさんあります。そして、こういうお店では「おじいちゃんが昔着てた服、いらないから全部寄付するよ!」といった感じで、地元の人たちが家の不用品処分のノリで寄付をしているのです。

例えば、1番わかりやすい発見だと”A.カラチェニ”のスーツが置いてあったことがあります。残念ながらサイズが巨大すぎて購入を断念してしまったのですが、知らない人から見ればただの訳のわからない、おじいちゃんの古いスーツということなのでしょうか……

ラインナップは衣服だけにとどまらず、家具や食器類、絵画や布なんかも揃っています。人によっては、お宝の山みたいな場所です。そして場所にもよりますが、価格もかなり抑えめです。何より簡単に訪れることができるのが利点でしょう。そして支払った代金は慈善事業に使われると思うと、みんなハッピーですよね。

探すのも簡単で、普通に英語で”Charity store”とかで見つかります。どちらかというと静かなエリアで、中に入るとマダムたちがひっきりなしに話していたりしたら当たりです。

Negozio dell’usato

日本語で古物市場という意味ですが、要はリサイクルショップです。先ほど地域の特性についての話をしましたが、リサイクルショップは地域性から非常に影響を受けます。最も訪れやすいのは、町の中心からバスで行けるような、少しだけ郊外の住宅地にある物です。全ての要素において中庸なので、比較的なんでも見つけられます。

ただ、チャリティーショップと違い、売れるか売れないかは彼らにとってとても重要なので、なかなか見たことがない物を見つけるというのは難しいかもしれません。また、小さいお店の場合は洋服が置いていないということもありますので、ストリートビューなどで確認して、ある程度大きいお店を訪れることをお勧めします。

もしお宝探しをしたい場合は、大都市から少し離れた小さな町にあるような、工業地帯にあるような倉庫型の大きなリサイクルショップがお勧めです。カオスきわまりないですが、かなり面白いです。

全国チェーンの”古着”専門店

これはなんとなく想像ができるかと思います。残念ながら日本のように数は多くないですが、いくつかあります。おすすめはHUMANA VINTAGEとMERCATOPOLIという二つのお店です。

HUMANA VINTAGEは主に60年代〜90年代の衣服を取り扱う、半チャリティー半商売みたいなよくわからないチェーンの古着屋なのですが、とにかくなんでも置いています。そして、あまりグループとして統制が取れていないのか、店によって、同じものでも値段や扱い方にかなりばらつきがあります。ただ、町の中心街に店を構えていることが多いので、あまりリサーチをしなくても気軽に訪れることができるのでおすすめです。

MERCATOPOLIはどちらかというとリサイクルショップ要素が強く、日本で言うとトレファクみたいなお店です。少しだけ郊外にありますが、全国チェーンとなっています。アイテムはHUMANA VINTAGEに比べるともう少し整理されていて、少し値段が高い傾向にありますが、それでも安いです。サイズが大きすぎて買わなかったのですが、サルトリオのほぼ未着用のスーツなんかが45€ほどで売られていたり、フランス製のピエールカルダンやレノマのヴィンテージなんかもとにかく安いです。ただ、名が知られていないサルトリアのジャケットみたいな、見たことないようなものが置いている可能性は少しだけ低いです。先ほど紹介した郊外の個人経営のリサイクルショップと一緒に合わせて回ってみるのもいいかもしれません。

HUMANA VINTAGE ITALIA Sito Ufficiale

MERCATOPOLI Sito Ufficiale

蚤の市

イタリア、ミラノのナヴィリオ運河沿いの蚤の市。“古着”もたくさん売っている。
ミラノ ナヴィリオ運河沿いの蚤の市

イタリアの蚤の市についての話をした際も少しだけ触れましたが、イタリアでは町の広場で定期的に蚤の市が開催されています。この場合、洋服というよりはリングやネック、レス、サングラスといったアクセサリー類やスカーフ、ネクタイといったシルクなどが見つけられます。Franco Bassiの古いネクタイが3€で売られていたりするので、好きな人にはおすすめです。蚤の市の攻略方法に関してはリンク先に詳細がありますので、気になる方はぜひ合わせてチェックしてみてください。

一見古着とは関係なさそうな普通の市場

“古着”が見つかるかもしれない普通の市場。
ヴェローナで開催されていた市場

普通の市場とはなんぞやと思われる方もいらっしゃると思いますが、イタリアでは街の大きな広場で、日用品から何から何まで売っている青空市が定期的に開催されます。中にはコピー品みたいなものを売っている店もあるのですが、大きい街のものになると、古着を扱っている出店もあります。

そういったところでは、ジャケット一律20€といった感じで売られており、とにかく煩雑としているのですが、服好きからすると見えるだけで面白い多様的なラインナップをしています。ファストファッションブランドのものだと思った次にはベルベストがひょっこり現れ、かと思うと名の知れぬサルトリアのジャケットが現れたりと、非常に面白いです。

ただ、開催される場所と日にちによっては、古着を取り扱う出店そのものが見つならないと言う可能性もあるので、旅行で訪れるような場合は、通りがかりでみつかったらラッキーくらいに思っておくと良いです。

普段よりサイズ感に気をつけるべし

前提として、試着が必ずできるとは限りません。特に市場のような場所や、小さなチャリティーショップなどでは難しい場合があります。そのため、巻取り式のメジャーを持ち歩くのは有効な手段です。

僕はサイズ48を標準として着ているのですが、たとえば第三回古着ディグ日記で紹介したバーバリーのブレザーなどはサイズ52とタグには書いてあるのに、肩幅は44cmほどと、今の標準的なサイズ48のジャケットと同じぐらいだったりします。僕の場合、物によってはサイズが。44から52の服まで着れてしまったりします。作られた年代が違うとサイズ感はかなり変わってきますので、自分の基準サイズをしっかりと把握しておくことが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。皆様がイタリア旅行のついでに、良い古着に出会えることを願います。また、古着だけではなく現地で簡単に買えるお土産紹介なんかもしてるので、気になる方はぜひチェックしてみてください!もし反響が良ければ、続編を書きたいと思いますので、またこのブログを覗いてみてください!

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