M65 フィールドジャケット リアルなイタリアの街のおじさん的着こなし4選

こんにちは。このブログではこれまで、テーラードジャケットをはじめとするドレススタイルのアイテムを中心にお話をしてきました。そのため、なんだかんだ取り扱う機会がなかったのですが「クラシックスタイル」というところに枠を拡大するとなると、カジュアルなアイテムもやはり外せませんよね。そこで、今回はイタリアでも超人気な、アメリカ軍の名作ジャケット”M65”についてのイタリアのおじさん達の着こなし方に関するお話をしていきたいと思います。

US Army M65 Field Jacket

M65フィールドジャケット アメリカ軍
イタリアでも非常に人気で、さまざまな着こなしで採用されている。

洋服好きなら多くの方が知っているであろう、アメリカ軍の名作”M65フィールドジャケット”は映画”タクシードライバー”でのロバート デ ニーロが着用していたりと、数々の名作でも使用されているカジュアルジャケットのアイコン的存在だと思います。

ちなみに僕が所有しているのはいわゆるサードタイプという物で、真鍮ジップのものです。時期によっていくつかのモデルがある中でも、最もスタンダードなM65と言えるでしょう。サイズはミディアムレギュラーです。スーパーでの買い出しなど、本当にただ近所をぶらつく時なんかも考えると、なんだかんだ一番着用するアイテムかもしれません。

さて、イタリア人のミリタリージャケットの着こなしというと、日本では”Al Bazar”のオーナーのリーノ イェルツィさんや”FORTERA”のディレクターのアレッサンドロ スクワルツィさんの着こなしが有名だと思いますが、そういったファッション業界人のみならず、大衆においてもM65はすごく人気です。なんなら僕が通っている学校の先生もそれっぽいのを着ているので、僕は学校には着て行けません()

とはいっても、みんながアメリカ軍のヴィンテージを着ているというわけではなく「カジュアル服のブランドがこぞって作っていて、それをみんな知らないうちに買って着ている」というのが正しいかもしれません。日本ではその昔、アスペジの物なんかが人気だなんて紹介されていたそうですが、M65を模倣しているのはアスペジに限った話ではもちろんありません。そんな状況なので、街を歩くと色んな人が思い思いに着こなしている様子を見かけるので、個人的には面白いです。

前置きが長くなってしまいましたが、イタリア現地目線で、ファッション業界人ではなく街のおじさんたちが合わせているようなコーディネートをいくつか再現してみたいと思います。

M65 & デニムスタイル

M65フィールドジャケットを使ったデニムコーデ。イタリア的着こなしとして、Tシャツを合わせない事や、白のスペルガのキャンバススニーカーを合わせていることなどが挙げられる。

イタリアではデニムオンデニムは非常に多くの人がしているコーディネートになります。この場合シャンブレーシャツとデニムですが、いずれにせよM65との相性も抜群です。ただ、ポイントはTシャツを中に着ない事です。イタリアでのTシャツの立ち位置は、日本のそれとは似ているようで少し違うような気がします。その辺りはまた別の記事でゆっくりお話しできればと思います。

M65 & ホワイトデニムスタイル

M65フィールドジャケットを使ったホワイトデニムコーデ。イタリア的着こなしとして、ホワイトデニムを中心に全体的にキレイめなコーデを意識している。

イタリアのM65スタイルといえばホワイトデニムとのコーディネートを思い浮かべる方も多いかと思いますが、実際ミリタリージャケットとホワイトパンツの組み合わせは割と見かけます。全体的にクリーンな印象のコーディネートにただM65を羽織るというパターンは多いです(写真をを撮る際にソックスを忘れていたんですが、やや深めのターコイズブルーなどのイメージです)。

M65 & ジャケットスタイル

M65フィールドジャケットを使ったテーラードジャケット(ブレザー)コーデ。イタリア的着こなしとして、アメリカ的な着こなしを避け、あくまでドレススタイルとして着こなしている。

中のコーディネートは”クラシックコンサート”のメンズファッション完全ガイドで紹介したコーディネートに似ていますが、鉄板のジャケットコーデになります。チノパンなどのアメリカ的要素を取り入れるのではなく、あくまでシンプルで都会的なコーディネートにあえてM65を合わせるのがミソです。ノーネクタイなのはさておき、寒そうなのになぜかボタンを二つ開けるというのがイタリア的と言えるかもしれません。

M65 & ツイードジャケットスタイル

M65フィールドジャケットを使ったツイードジャケットコーデ。絶妙な野暮ったさの中にキレイな色を合わせるところが、真のイタリアのおじさん的スタイル。

個人的にはこの絶妙な野暮ったさ満載のスタイルこそ”The イタリアのおじさん”という印象があります。ツイードジャケット、チノパン、スエードのチャッカブーツと全体的に燻んだ色合いかつ野暮ったい要素満載のアイテムに、謎の柄のストールを巻き、あえて中にはバキバキの原色のタートルネックを合わせるというコーディネートです。

こういった組み合わせはおじさんコーデ感満載なんですが、イタリアらしさというのも感じられる、正に絶妙な雰囲気がしないでしょうか?また、同じような配色で、ローデンコートやバブアーなんかを組み合わせているパターンも見かけます。

コーディネートのコツ

コツというほど大袈裟な物でもないですが、あまりアメリカらしい着こなし方を取り入れすぎないというのはポイントです。例えば一つ目のコーディネートなども、シャツのボタンを開けてしまって、デニムのサイズ感もあまり野暮ったくないものを選ぶなど、イタリアっぽさを出すには工夫が必要です。あまり凝った事はせずに、サイズ感にだけ気をつけてシンプルというよりはナチュラルな着こなしを心がけるのがポイントです。

まとめ

いかがでしょうか。やはりドレス、カジュアル関係なく名作と呼ばれるジャケットには普遍的な万能さや美しさがあると思います。今回はイタリア流の着こなしを紹介しましたが、いろんな着方ができるのもこのジャケットの魅力です。もしお持ちでない方は、ヴィンテージの物はもちろん、現行のレプリカでも、自分に合った1着を探してみてください。

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