やっぱり餅は餅屋? BORRIELLO(ボリエッロ)とPRADA(プラダ)のシャツを比較してみた

日本では昔から餅は餅屋なんて言いますよね。どんなことでもその道の専門家に任せるのが1番だという意味で使われていますが、ファッションという分野においては果たしてどうなのでしょうか。例えば洋服といっても様々な種類がありますよね。ジャケットに限定しても様々な形があります。ただクオリティを突き詰めるのであれば、いろんな事をやるよりも、一つの事に集中した方が良いのは想像に難しくありません。ただ一方で、ラグジュアリーブランドを始め、世の中のファッションブランドは、創業時に手がけていたアイテムの専業にとどまるのではなく、よりトータルブランドとしての展開を強めている傾向にあります。勿論、中にはクオリティを重視しているブランドもあるでしょうが、ブランドとしての世界観を意識しすぎて、中身が伴っていないなんて言うこともあるのではないでしょうか。そこで今回は、シャツ専業ブランドとして知られているナポリのBORRIELLOのシャツと、ラグジュアリーブランドの超大手であるPRADAのシャツを並べて、その核心に迫ります。

BORRIELLO White Shirt

BORRIELLOは1980年にイタリア、ナポリで創業したブランドです。創業時から現在に至るまで、ハンドワークを中心とした高品質なシャツ作りを手がけており、数々のブランドのOEMも手がけています

PRADA White Shirt

PRADAは1913年に皮革製品の製造を主として創業しました。その高い品質から当時のイタリア王家の御用達になるなど、評価されていました。その後戦争の影響などもあり、しばらく低迷期を迎えていましたが、1978年の創業者の孫娘、ミウッチャ プラダのデザイナー就任とともに、ナイロンを使った革新的なバッグなどが評価され、現在では代表的なラグジュアリーブランドとして全世界で知られています。

シャツのクオリティ比較

プラダは勿論歴史のあるブランドですし、赤子でも知っているほど有名です。しかし、創業時は皮革製品、主に鞄などを作っていたブランドであり、メンズウェアの展開をスタートしたのは1995年です。対して、ボリエッロは創業自体は1980年ですが、一貫してシャツ作りが主としてブランドを築き上げています。正直なところ、どちらがクオリティの面において良いシャツを作るかは皆様も想像できると思います。ですが、一応いくつかの点について比べていきましょう

襟周り

BORRIELLO
PRADA

さて、シャツにおいて最も大事なのは襟周りですが、いかがでしょうか。もうここを見るだけで判断ができてしまう方もいると思いますが、ボリエッロの台襟の方が立体的で綺麗に作られています。プラダのものは若干カッティングが甘いように感じられます。

BORRIELLO
PRADA

襟全体の写真を比べても、プラダの物は全体的にラインがストレートですよね。ミニマルな印象になるかも知れませんが、実際のところ立体感というのはボリエッロの方が遥かにあります。

ボタン

BORRIELLO
PRADA

ボタンの見た目はそんなに変わりませんが、ボリエッロの方がちょっとだけ可愛い付け方がされています。また、触った感触はボリエッロのものボタンの方が分厚いですが、そこは好みもあると思うのでなんとも言えません。

袖周り

BORRIELLO
PRADA

さて、袖付に関してもボリエッロの方がより立体的だと言わざるを得ません。表記上のサイズが違うのでアームホールの大きさの話をするのは難しいですが、それでもより人間の体に沿うように出来ている印象があります。

こういった細かい部分の立体感は地味でありながらもシャツ全体の質を格上げするのに非常に重要です。着心地も見た目も、着ると全く違います。

実際比較してみてどちらがいいのか

さて、ここまでボリエッロのシャツの方がクオリティそのものは高い傾向にありましたが、実際に店頭で販売される際よ価格には雲泥の差があります。ボリエッロのシャツは公式サイトではクラシックなものだと165€のものが多く、高くても200€前後で販売されています。それに対してプラダでは1番安いコットンシャツで800€します。その差なんと4倍かそれ以上です。

ちなみに、ボリエッロはイタリア製ですが、僕の持っているプラダのシャツはルーマニア製です。勿論ルーマニア製が悪いというわけではないのですが、単純な人件費の差は残念ながらあります。現在プラダグループのホームページには、READY TO WEARの生産拠点は全てイタリアにあると書かれているため、実際の所どのようになっているのかは分かりません。

しかし、もしこのクオリティであるならば、イタリア生産であるとしてもこの価格設定は確実にナシだと思います。仮にクオリティが少し向上していたとしても、マシンメイドだとしたらどうでしょうか。ボリエッロは勿論、ギローバーやバルバなど、探せばいくらでも良いシャツを作っているブランドはありますので、わざわざ普通のシャツを買うのにプラダを選ぶ理由はどこにもないような気がします。

BORRIELLO Napoli Sito Ufficiale

PRADA Site Ufficiale

それでもプラダを選ぶ理由

僕は個人的には100万ユーロ持っていたとしても、普通の白いシャツをこの二つのブランドから選んで買う場合は、プラダのシャツ選ぶことはありません。ですが、それでもファッションというのは、単純にクオリティの高さのみで語る事が出来るわけではありません。例えば、プラダのバッグを愛してやまないので、それに付随して他のアイテムもプラダで揃えたいとか、例えばすごく気に入ったデザインのものがたまたま見つかったとか、色々理由はあると思います。なので、結局のところは個人の自由なのですが、僕風情が何か一言述べるとすれば、服を買う前に一度立ち止まって「本当にこれでないといけない理由」を探してみるのが良いと思います。そこで、自分なりに理由を見つけられれば買いなのだと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。あまり参考にならない比較だったかも知れませんが、お楽しみ頂けたら幸いです。他にも比較記事はたくさん書いていますので、暇つぶしにお読み頂けますと幸いです。

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